今日の担当は山村です。
コーチングに限らず、相手の話を『聞く』というのはコミュニケーションの基本です。
相手に聞いてもらえていると感じてもらうための具体的なスキルとしては、次のような『聞き方のあいうえお』でご紹介することが多いです。
あ:アイコンタクト
目線において重要なポイントは「そらし過ぎず、合わせすぎない」ことです。
視線を合わせることには、心理的な距離を縮める効果があり、信頼関係を築くことにつながります。
い:(あ)いづち
相づちをうち、相手の話に興味を示し、聴いていることを伝えます。
例)「うんうん」「なるほど」「へえ~」
う:うながし
接続詞を使って話している相手に、よりたくさん話してもらうための方法です。
例)「それで?」「それから?」「他には?」
え:笑顔
人は、怖い顔をしている人に話したくはありません。
お:同じ言葉を繰り返す
相手の言葉を繰り返すことで、自分の言ったことが伝わっているという印象を与えます。
例)A「気分がよくないです」 B「気分がよくないのですね」
その他にも、
相手の話を途中でさえぎらずに最後まで聞く。とか、
沈黙でも相手が何か考えているようだったら待つ。とか、
相手の言ったことを要約したり、言い換えてみる。など
『聞く』にはいろんな手段があります。
これらの方法は聞くスキルとしてとても重要ですが、スキルプラス、私はいつもあることを意識して聞いています。
それは、このお話されている方が
どこへ向かおうとしているのか。
どう変化しようとしているのか。
どう歩みたいと考えているのか。
という、変化に向かう相手の言動がどこにあるか?
ということに意識を向け、集中して聞いています。
例えば、不登校の生徒と話していると、始めのころは
「学校へは行けない。」
「もう無理なんです。」
という後ろ向きな言葉が多いのですが、
じっくり聞いていると
「でも、このままじゃいけないと思うんです。」とか
「どうしたら良いんだろう」
のような、変化に向かおうとしている気持ちがちょっぴり相手の言葉に出てくることがあります。
そういう変化に向かうような言葉を聞き逃さないよう、意識して拾っていく。
「そうかあ。このままじゃ、いけないと思っているんだ~。」
「どうしたら良いんだろうって考えることがあるんだね~。」
のように変化に向かおうとしている、このことを聞き逃さないように、丁寧に拾い上げることを心がけています。
自分のことは自分が一番よくわかっているのです。
相手の中に答えはある。ということです。
だから話している方の、「こうなりたい」をしっかり聞き逃さないように、耳をダンボのように広げ、心の目を見開いて、「聞く」を意識しています。
『聞く』は『聴く』とも書きますが、
傾聴の『聴』は耳+目+心から出来ていることも関係しているかもしれませんね。
あなたは、普段、相手の話のどんなことに意識を向けて聞いていますか?
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