本日の担当は、川本正秀です。
ここ数年、時間の流れが以前より早いと感じませんか?
人生後半の「下り坂」を歩いてるから、ではないと思うのです。
子どもを見守る仕事で、イライラすることが多いと言う方がいました。
「何が、あなたをイライラさせるのでしょうか?」
「私の言うことを聞かない子が多すぎます」
「どういうことですか?」
「走り回る、大声を出すなど、私の注意を聞かない子が多いんです」
「なるほど、お疲れ様です。そのままにしておくとどうなりますか?」
「大変なことになると思うので、気をつけているんですけど・・」
「そうかもしれませんね。子どもには理由を聞いてみましたか?」
「いえいえ。どうしたらいいんでしょうか?」
子どもっていうのは、注意されて、ハイ、と素直に応じる存在なのかなと思いました。
走り回るのは、じっとしていられないほどのワクワク感を感じているのかもしれません。
大きな声は、何か発見してすごく興奮した、感動した声かもしれません。
子どもの心の内を聞いてみてもいいんじゃないかな、と感じてしまうんですよ、私は。
自分を振り返ると、若い時はとんがっていたし、視野が狭かったなと感じます。
もちろん能力も高くはないし、性格も十分には成長していません。
それでも、年齢と学習・経験を積むにしたがって角がとれて円満になり、視野も広がりました。
今考えてみると、広い視野をもてるようになったのは異質な人との出会いではないかと思います。
自分とまったく違う考え、まったく違う生き方の人たちとたくさん出会いました。
そんな人たちと出会い、相手のことを想像したり、あれこれ考えるうちに人間の幅が少しずつ広がったのかな。
それまでの自分にない見方、考え方、とらえ方、関わり方などができるようになったと思います。
無理やり押し付けられた仕事で上司にムカついたけれど、おかげでパソコンの新しい技を覚えたこともありました。
75億の地球人の中で、その人とは何かのご縁があった、出会いに意味があったのだ、と考えています。
「私を鍛え、磨いてくれた人」と考えると、なんかいい感じがします。少し、感謝の気持ちも生まれます。
似た感じの人と出会えばすぐになじめて気も合うだろうけれど、発見は多くないかもしれません。
「ちょっと苦手だなあ」という相手こそ、自分の能力を高め、新しい世界を見せてくれるキーマンになるかもしれません。
命にかかわるほどでなければ、異質な存在とも積極的に関わることをお勧めしたいですね。
「私だったら、子どもと一緒に大声を出したり、駆けまわるかもしれないなあ・・・・・そうしたら、何が起こるかちょっと興味があります」
私の言葉に、相談者は目を丸くしていました。
私は表情を変えませんでしたが、どこからか「ヤッター!!」という声が聞こえた気がしました。
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